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石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

プロフェッショナル

ここ数年
ときどきラジオに出させていただいている。
特にTOKYO FMが多く
去年は3回くらい伺った。
毎回、はじめてみたいに緊張するが
立ち合っている幻冬舎コミックスの編集者・齋藤さんから見ると
「だいぶ慣れてきている」らしい。



ラジオも、ものを書くのも、
根本的には同じ「言葉」を扱う場なのだが
話し言葉と書き言葉ではやはり、
それを生み出している頭の箇所がちょっと違う気がするし
何より問題なのは
「時間」
だ。
文字数ではなく、時間がその場を支配している。
プロのアナウンサーや、タレントの方々は
この「時間」を魔法使いみたいに操る。
あと何秒、という時間の枠に、キレイに言葉をおさめていく。
あれはどういう技術なのか
いつも少し呆然とする。


収録ならまだしも
生放送は怖ろしい。
2,3回しかやったことないけど
やるたびに
特に失敗したわけではなくとも
「もうぜったいナマは断ろう」
と思う。
メインの篠原ともえさんが目の前で
音楽的に美しいしゃべりを時間の枠にぴたっとおさめたとき
なんか楽譜でもあるのかな
と思った。
なかった(私が持っているのと同じ台本だけだった)。


私はどうも「時間」を扱うのが下手で
待ち合わせなども、早すぎるか遅すぎるかのどっちかになる。
バスや電車に乗るときも、
待って待って時間をもてあますか、乗り遅れるか、
そのどっちかになりやすい。


たぶん
「絶対音感」みたいな感じで
身体の中にストップウォッチ的なものを持つ人が
世の中にはいるに違いない
という気がする。
五感の一種で「時間感」みたいなのがあって
何も見なくても「だいたい何分経ったな」とか
そういうのがよくわかる人がいるのではないか
という気がする。
自分の話す長さと時間の長さをぴたっと合わせるのは
そういう「時間感」がないとできないんではないか
と想像する(あくまで想像


########


去年、ある番組をTOKYO FMで収録したあと
スタッフの皆様にご挨拶をして、
スタジオを出てエレベーターの方に歩き出した。
すると
その細い通路を
向こうから一人の女の子が歩いてくるのが見えた。
とても小柄で、顔の小さい子だった。
何しろ細い通路なので、
距離が近づくうちに、
なんとなく目があってしまった。
すると
その女の子は
素晴らしい笑顔でにっこり笑って、
軽く会釈をしてくれたではないか!
私はびっくりして、慌てて小さく頭を下げた。


そして普通にすれちがい、
しばらくして思ったのだが
あれは
あの顔は


元AKB48の、高橋みなみさんではなかろうか



ということだった。


TOKYO FM内には、
彼女の番組のポスターがどーんと貼られている。
そうだ
このひとだ。


すごい。。。。


私は感動した。


まったくしらない、関係ない、
単なる「とおりすがり」なのである。
こっちもよくわかってない、
あっちもぜんぜんしらない、
なのである。


なのに
彼女はにっこり笑って軽く頭を下げたのである。
そんなことする必要ないのに。


もちろん
会釈するかしないかなら、しておいたほうがいい
という業務上の判断もあるだろう。
テレビやラジオの放送局の中では
みんな多かれ少なかれ業界の人で、つまり関係者である可能性が高いわけで
挨拶しておいて悪いことはない。
自分は相手を知らなくても
相手は自分を知っている可能性は非常に高い。
彼女ほどの有名人なら、なおさらである。
彼女のキャリアを考えれば(よく知らないけど)
経験的に、そういうスタイルができあがったのかもしれない。
そういう「考え方」「仕事の仕方」も
確かにあるかもしれない。


ただ
実際にそうしてもらってみて、
私は
「全く知らないとおりすがりの相手に対して、
瞬間的ににっこり笑って会釈」
というのは
それほど簡単なことじゃないぞ
と思ったのである。
誰にでもできる・・・ようなことでは
ないような気がするぞ、と思ったのである。
「関係者かどうかわからない、関係者かもしれない」
程度なら、そのままさらっと会釈、でもいいはずである。
しかし彼女は、
気持ちのいい笑顔をちゃんと作ってくれたのである。
感動的な「感じの良さ」だったのである。


「お仕事としてそうしている」
のだったとしても
彼女のそのときの笑顔は、
彼女自身を守るためのもの、には見えなかった。
それは、
あくまでも受け取った私にとって
とてもきもちのいい笑顔だったのである。


だれだって
笑いかけてもらったら
うれしい。
基本的に
人間は、
誰かに優しくされたいし
微笑んで、受け入れてもらいたいんじゃなかろうか。
むっつりされたり、無視されたり、威嚇されたりするのは、嫌だ。


でも、
人に笑いかける
という、ただそれだけのことが、
いかに難しいか
と思うのだ。
最近は特に
それが異様に難しくなっている
という気もする。
いつもあら探しされているようで
警戒心ばかりが募る。



多分
彼女の仕事が「そういう仕事なのだ」とも言えるかもしれない。
ならばまさに
すばらしい「心からの仕事」である。
プロフェッショナル。


私はAKBグループのことなど全く知らないが(ももクロちゃんなら知ってるが)
高橋みなみさんが、
とても人気があり
さらには「総監督」であった理由というのが
ちょっとだけ解ったような気がした。



こないだ吉田さんのとこに行ったとき
たかみなファンの吉田さんに自慢(?)したら
素直にうらやましがられたので
うれしかった(爆