読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる
石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

本日


12星座シリーズジュニア版、本日発売。
変な汗が出てくる(汗


書き下ろし、と紹介されているけど
完全にゼロから書き直したのは
メインの章と、偉人の章で、
ほかにも追加した内容もかなりあるけど、
基本的に目次は同じで、被るところもあるので
ぜひ書店さんで立ち読みしてみていただきたい。



普段、原稿はあたりまえのようにパソコンで書くのだが
このジュニア版のメインの章のページは
あえて
原稿用紙に万年筆、という
レトロなスタイルで書いてみた。
それを自分で再度、パソコンで打ち直して、
巻によってはもういちど、打ち直してプリントしたのを
原稿用紙に書き写して推敲した。
最終的な編集者さんへの送稿は
書いたものをパソコンで打ち上げて
テキストファイルをメール添付、の
いつも通りだったのだが
制作は、けっこうアナログだったのだ。


なぜそんなことをしたかというと、
去年の下半期本「星栞」で
手書きのページをつけたことがきっかけだった。
そのときはまず、草稿をパソコンで作り、
それをプリントしたのを
原稿用紙に書き写す、という手順で作業した。
そうしたら
手書きの時に
パソコンで書いた文章がものすごくまずく思えて
大きく修正を加えることになったのだった。
「手書きすると、なぜか、自分で自分の文章のアラがわかる」
ということに、気づかされた。


さらにもう一つ、
ジュニア版の文体って、どんなふうにしたらいいのかな
と思ったとき
こどもによみきかせるように
スピードを落として書いたらいいのでは
それには手書きがいいのでは
と思ったこともある。


やってみると
自分の文章の汚さがよくわかった。
正直、辛かった(涙
なんでこんな書き方になっちゃうんだ
なんでこんなにダメなんだ、全然書けてないじゃないか
という自己嫌悪や後悔のなか
自分を叩くように、文章を叩いていった。
結果
「オリジナル版よりよくなりましたね」
と、編集者の飛田さんに言われた。
自分でもそう思うところがけっこうあった。


オリジナル版とジュニア版。
いろいろちがいはあるが、
一番違うのはもちろん、言葉遣いだ。
難しい言葉、読みづらい言葉は、使えない。
最初に編集者さんから言われたのが、
「積極的」「能動的」などの表現。
形容動詞の、漢字だけでできてるこういうやつは
わかりづらい、ということだった。
では「能動的」を、ほかの言葉にバラすには、どうすればいいか。
そう考えることは、イコール
「能動的」とはそもそも、どういうことか、
と考えることだった。


普段何気なく使っている言葉の意味を、最初から考えなければならない。
さらに、その「意味」を辞書的に書き直したのでは
全然文章にならないので
具体的なシーンなどを考えて、たとえ話にするなど、
工夫が必要になった。
たとえば
天秤座
を書くとき、
今の子供は「てんびん」がなんなのか、知ってるのかな・・・・
と考えた。
もし「てんびん」がどんなものか知らなかったら、
「正義の天秤」とか言っても
わからないよな。。。。
と思った。

「天秤座」の解説の前に
「そもそも、『てんびん』とは、なにか」
を解説することになった。
といっても
理科の教科書みたいに書いてもつまらないだろうな
と思い、
ちょっとへんなやりかたをした。
すると
それがそのまま「天秤座」の説明になってしまった
みたいなこともあった。


そんなふうに、
あらためて言葉の意味を考えたとき
書く内容自体が変わっていった。
特に、蠍座は印象的だった。
どの星座も、オリジナルから大幅に変化はしているのだが
たぶん
オリジナルと一番距離があるのは、蠍座じゃないかと思う。


こどもむけにやさしくする
という作業は
内容を削るとか、
難しい部分を省くとか
そういうことではなかった。
もっと本質的なことを問われる作業だった。
ふりかえれば、そんなふうに感じられる。
リライトだから一冊4日検討でいけるだろう
と組んだスケジュールは
木端微塵になった。
結局、2週間ずつくらいかけていたんじゃないかと思う。
もちろん、ほかの仕事もあったので
スケジュールは押しに押して
飛田さんほか、スタッフの皆様に
大迷惑をかけてしまった。



時間的な制約もあったし
完全に満足にできたとは思わないけど
でも
まあ、がんばった(と思う



いい作品になったのかどうかは
自分ではわからない。
読み手がどう思うか、で
それが決まる。
ある読み手には意味のある作品も
ほかの読み手には意味をなさないこともある。


私が自分で本を読むとき
その本の評価は、私だけのものだ。
私がある本を「気に入った」と思えるのとおなじような気持ちで
私の本を気に入ってくださる方がいることを
祈るばかりだ。