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石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

かもめだった


こないだ
WAVE出版の飛田さんが


「神楽坂にすごくいい本屋さんがあるんです!
きっと石井さんも好きだと思う!」


と言った。



「へえ」


「そのお店の名前は、ええと、
かもめ・・・・かもめ・・・かもめ・・・」


「つばめだったりして」


「かもめです!!!」



かもめだった。
http://kamomebooks.jp/
かもめブックス。


もともと校閲を専門にやっている会社さんが始めた書店さん、
ということらしい。
「読むプロ」のやっている本屋さんなんて
たいへんおもしろそうである。



校閲さんには
私も大変お世話になっている。
本を出すとき、雑誌の記事を出すときはほぼ必ず
校閲さんに見てもらう。
やりとりは
私→編集者さん→校閲さん→編集者さん→私
なので
校閲の方と顔を合わせる機会はないのだが
(顔を合わせないからこそ厳しいことを言ってもらえるということもあるのだろう)
ゲラの上の手書き文字でお目にかかっている。
本が出るときには
かなたにいる校閲さんが「守り神」のように思える。
私はこんな商売をしているのに恥ずかしいのだが
けっこう、言葉を勘違いして覚えていることがあって
それを指摘していただくのは
とても勉強になるのだ。


たとえば
これは校閲さんじゃなくて編集者の飛田さんに言われたのだが
「悪運が強い」
という表現がある。
これはもともとは
「悪いことをしても、べつにその報いみたいな禍には見舞われない」
みたいな意味なんだそうだ。
しかし昨今では
「ピンチにはなるけど、結局大丈夫」
「不運に陥るけど、致命傷にならず、なんとか生き延びてしまう」
みたいな意味合いで使うことも多い。


言葉は長い時間の中で変化していくもので
間違った使い方でも
多くの人間の脳の中の言語野が
「わかるわかる」
と思ってしまったら
そのうち、それで定着してしまう。
「誤用」が「慣用」になって、それで、
いつか、それも正しい使い方、みたいになったりする例は
いくらもある。
たとえば「独壇場」は「どくだんじょう」ではなく
もともとは「どくせんじょう」だったそうだ。
一所懸命→一生懸命、とかも有名どころである。
「OK!」ってなんの略なんだろうとおもったら
all correct(オール・コレクト)の略だという。
それだと「AC」じゃんか。。。どっちもちがうじゃんか。。。。
という気持ちになる。
「片腹痛い」は
もとは「傍(かたはら)いたし」だったのだそうだ。
昔は当て字が「間違い」としてではなく普通に使われていたから
そういう変化はたくさんあるのだろう。



言葉の誤用に関しては
以前から、面白いなと思っている。
というのも
正しい使い方を覚えている人が誤用に遭遇すると
なぜか「あたまにくる」らしいのである。
むかっとくる。
いら立つ。
義憤がわいてくる。
そういう状態になるらしい。


その一方で
人間は「言葉を変えてみたい」生き物でもある。
ちょっと変わった言葉遣いをしてみたいのだ。
特に若い子は、よく面白い言い方を編み出しては
みんなでたのしくそれを用いる。
「若い人の言葉づかい」と「大人や老人の言葉づかい」は
そんなわけで、同時代に生きているのに
大きく違っている。
この件に関しては
以前
http://d.hatena.ne.jp/iyukari/20130126/p1
こんな記事を書いた。


しかし
なぜ
「かもめ」
まで出ていて
「ブックス」がでてこないのだろう。


飛田さん。。。