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石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

海をわたる

(※今回は、それほどショッキングなアレではないのですが(そういう腕もない)
 白い蛾の画像があります。)



右下の方に
なにか飛んでいる。


北海道で
海を飛ぶ蝶をみつけたのだ。


海の蝶…
なんか
夜の蝶
みたいで
ちょっとかっこいい(かな



広い海の上を、
強い風に逆らって、さかんに羽をばたつかせて飛んでいる姿をみつけて
ぎょっとした。
広大な海と小さなせわしない蝶々は
まったく不釣り合いだった。
この蝶々は、今自分がどこにいるのか解ってるのだろうか。
ここには蝶々の好きそうなものなど、なにもない。
何でこんなところまで来てしまったのだろう。
「風で飛ばされたのだろう」とは思えないほど
意志を持って、ムキになって飛んでいる。
自分でここに来たのだ!
といいたい感じがムンムンしている。



のちほど
山の上でもおなじ蝶々をみかけたので
写真を撮って、家に帰って拡大してみたらば



このふとましいボディは……
ちょうちょではなく

だな(汗


という推論に至り
調べてみると
「キアシドクガ」
という
毒のない蛾らしい(まぎらわしいよ!



透けるような、紙石けんのような儚い羽で
必死に、足掻くように海をゆく。
大きな海に
いまにも飲まれてしまいそうだ。
息が切れて、羽がつかれて
海にぺしゃんとおちてしまいそうだ。
どこにも休む場所はない。
他に仲間はいない。
遊覧船や防波堤で海を眺めていたとき
何度か、この蛾に遭遇したけれど
いつもひとりきりで飛んでいた。
誰かに会いに行く様子もない。
何かハッキリした目当てがある感じがそもそも、しない。
ただ落ちずに飛んでいるだけで精一杯のように見える。


ハラハラしながらみつめているうち
自分も、あまりこの蛾と大差ない
ということに気がついた。


自分だって
気がつけばとりつくしまもないだだっ広い怖ろしい世界で
ただ落ちないように
必死になって手足をばたつかせているだけじゃないか。


そう思ったら
蛾はあまり好きではないのだが
どうも
他人とは思えなくなった(どんなだ




その上をゆうゆうと
海を支配するように、海鳥が飛んでいく。



おなじ海、おなじ空にいる、
おなじく「翼を持つもの」なのに
絶対に交わることのない、別々の世界を生きている。