石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

スイッチ

よんどころない事情で
また、歯医者にいくことになった(涙)



一年前の麻酔の恐怖
http://d.hatena.ne.jp/iyukari/20120306/p1
http://d.hatena.ne.jp/iyukari/20120509/p1
http://d.hatena.ne.jp/iyukari/20120809/p1

時間が経って薄れる
どころか
むしろ、記憶の中で増幅していた。
最初にいったときはまだ心の準備が出来ていなかったので
一週間先延ばしにしてもらったくらいだった。



そして今日
とうとう「その日」がやってきた。
数日前から
これを別の意味で指折り数えておそれおののいていた。
世に言う
「恐怖に震える」
という表現は
比喩だと思っていたが
違った。
椅子に座った瞬間
ガチでふるえが来た。
すわ
アル中か!
と思って自分をごまかそうとしたが
無駄だった。


先生は必死で宥めてくれるが
身体が言うことを聞かない。
手に持ったうがい用の紙コップが振り幅60度くらいでぶるぶる揺れる。
むしろこの現象のほうが怖い。


しかし
もう先延ばしすることは出来ない。
私は観念した。
麻酔の注射がさし込まれる。
「大丈夫だ 大丈夫だ 大丈夫だ 大丈夫だ」
と心の中で唱え続け
鼻でゆっくり、意識的に、呼吸をした。
苦しい。


そうだ
私は鼻呼吸が苦手なんだった
子供はたいてい口で呼吸をしていて
後天的に鼻呼吸を学び覚えると言うが
私はその機会を逸したのである。
鼻で呼吸しなきゃ
と思えば思うほど苦しい。
いつだったか
ある強盗事件で、口だけにガムテープを貼られた人が窒息死した
という話を読んだことがあるが
これは
死ぬのでは…
いかん
死なない死なない
大丈夫大丈夫大丈夫(←お経(みたいなもの))


と耐えていると
「はい、一旦休憩しましょう」
と、椅子を起こされた。
私の鼻息が荒かったのか
先生はこんこんと神経について説明をしてくださった。


「神経というのは、電気のスイッチと同じで、ゼロか1か、なんです。
ある刺激を受け続けていて、痛くない状態だとゼロですが、
その刺激が強くなって、ある瞬間に『痛い』と感じると
そこからさきは、どんなに小さな衝撃でも
全部『痛い』になってしまうんですね、
だから最初、しっかり麻酔を入れておく必要があるのです」


一度でも「痛い」と感じると
他の全ての刺激が「痛い」になってしまう。。。。
そんな不思議な事が起こるのか、神経。


それはあれだ
恋に似てるよね…
一度
「スキ」
のスイッチが入ると
もうそいつが何をしてもおおよそ許せちゃうって言うか
何でも魅力的に見えてくるという
あの現象にそっくりだね…
そうだ
恋だって
歯痛だって
人間の神経がやってるんだから
同じ構造なの、あたりまえか…


等と考えて
気を紛らわそうとしたが
無駄だった。


というのも
麻酔が終わってけ刷り始めた瞬間
「痛みスイッチ」
が入るのでは、入るのでは…
という疑惑と恐怖が生じ
削られている箇所に
微かな痛みを探してしまうようになったではないか!!
むしろそんな事実
知りたくなかった!!
インフォームドコンセント
逆効果!!!! orz



しかし
私の執拗な探索にもかかわらず
幸い、痛みは感じずに済んだ。
永遠とも思われた30分強が過ぎ
削りは終わった。


人は
大きな苦痛が終わったとき
もっとも深い喜びを感じる生き物である。



ゆえにいま、私は
パアアアアアアアアアア
と眩いような
光の時間を生きている。



もっとも
「来週も麻酔をしますね」
の最後の一言がなければ
もう少し明るかったかもしれない。


来週もまた
自分との戦いが待っている。



がんばれ、おれ(涙