石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

活動


昨日は一ヶ月ぶりくらいで電車に乗った。
・・・いや、一ヶ月ぶりは気のせいか(すこしは乗ったかもしれない、今思い出した--;)




地震前は毎日のように打合せだったのだが
不思議と、地震以降は一切、外に出る予定がなかったのだ。
だからずっと家に引きこもって常に原稿を書いているような状態だったのだが
昨日は桜吹雪の中を、ひさびさにあちこち歩き回った。
大塚のピエブックスさんで打ち合わせして(青い鳥の本の装丁の相談など)
恵比寿のザッパラスさんで打ち合わせして(6月に「星読み」盛大にリニューアルしてコンテンツ増える。乞うご期待。)
水道橋で「いつか、晴れる日」の写真家・野寺さんの写真展におじゃまして
(アップフィールドギャラリーで17日まで http://www.upfield-gallery.jp/
吉祥寺であまやさんと会って色々話を聞いた。
すごいオレ
リア充みたいじゃん
とちょっとおもった(疑似体験



野寺さんの個展は
キューバの写真だった。
ハバナの街は
何度か行ったマニラやホーチミンとよく似ていて
でも、どこかしらちがっていた。
この建物の雰囲気や車の様子や道の気配が違う
と思いながら私は、
マニラとホーチミンに共通していて、
目の前の写真にもありありと映り込んでいるあの、
ねっとりと重い空気と、人々のゆったりした存在感の中にいた。
ギャラリーの中には窓はないのに
網戸のない全ての窓が大きく外側に開かれているように錯覚した。



野寺さんとは、実は、初対面だった。
パワフルで若々しい方だった。


野寺さんはいろんな国に撮影に行っている。
私は海外旅行の経験はほんとに少ないので
海外に行くと「うわわわわわ」となってしまい
非常に緊張もするし、非常に不思議なことをしている感じもするし、
とにかく自分がこんな遠い場所にいることがめちゃくちゃ特別な事だという気がして
「ありえない!」
みたいな気分で過ごすのだが
野寺さんは、そういうふうにはならないんだろうな、と思った。
それで、そうきいてみたら
野寺さんはこう言った。


 野球お好きですか?(私は、ルールがわかるくらいです、と応えた)
 たとえば、野球で言うと、
 若いときは、力いっぱいバットを振るので、
 場外ホームランとかがたまに出ます。
 でも、いつも力一杯なので、三振も多いわけです。
 経験を重ねると、だんだん、力を入れなくても安定してヒットが打てるようになります。
 つねに80点くらいの仕事ができるようになっていくんです。
 力を入れずにヒットもホームランも出るんですが、ただ、「場外ホームラン」はない。
 三振がなくなる代わりに、大きすぎるような当たりもなくなるわけです。
 それは、仕事として求められることだし、必要なことなんですが、
 でも、それでずっとやってしまうと、
 だんだん、自分で、嫌になってくるんですね。
 そういうとき、知らない場所に行くと、
 あっ、これしらない!これなんだろう!って、驚くじゃないですか、
 そうすると、力を入れて打つ、若いときのような状態に戻れる感じがするんですね、
 そういうものがほしくて、知らない場所に行っているような気がするなあ。


私はその感じが、すごくすごく!よくわかるような気がした。
毎日原稿を書いていて、
それを安定させることは、求められていて、大事なんだけど、
ときどき、なにか変なことや無理そうなこと、失敗するかもしれないようなことをしないと、
自分で自分がいやになってくるのだ。
飽きてくる、というのにも似ているけど、
日々の時間に、ヤニのようなうっすらした嫌悪感がまとわりつくようになって
そういうときはほんとうに、旅に出たくなるのだ。


野寺さんは、春にいい写真が撮れることが多い、といった。
春はなんとなく、自分が不安定になるのを感じるんです、
それで、そういう不安定な状態だと、いいものが撮れる気がします、と。



野寺さんの写真には、「人」もたくさん映っていた。
震災の話や、人の幸福についての話もした。
私は、マニラで見た、たくさんの家族の姿を思い出した。
若い少女や少年が、おばあちゃんの背中を優しくなでながらゆっくり歩いていた。
その周りにはたいてい、兄弟姉妹やお父さんやお母さんや、たくさんの人がいる。
家族はまとまって、友達同士は手をつないで、一緒に行動していた。
気温は常に30度前後なのに
ぴたぴたぺたぺた、親子も恋人も友達同士も、くっついていた。


あのとき、自分もその輪の中に入りたい、とはおもわなかった。
でもいつも、そういう姿を
侵しがたいものを見るような気持ちで
心におおきな疑問符を置きながら、みつめてしまっていた。



野寺さんの写真からは、
男の人が薄情さの中に隠している切なさみたいなものが感じられて
緑色と青色がまぶしく、胸に残った。



写真展ではポストカードが販売されていて、
売り上げの一部がシビックフォースに寄付されるとのことだ。



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今日はまじですこしだけ、非ツイッターユーザのためのなんちゃってタイムライン。



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「災害の一日前に戻れるとしたら、何をしますか?」と被災者に聞いてみたページがすごい - リアリズムと防衛を学ぶ http://d.hatena.ne.jp/zyesuta/20101207/1291720510 @kenjiasami」



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「フリーのフォトグラファーが、被災地の方に写ルンですを配って撮影したという、現実を伝える記録。http://www.rolls7.com/ @hitc」


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 この感じはよくわかる!
「父の味、母の味」 http://blog.livedoor.jp/coolsportsphoto/?p=2

 このブログは、ジャーナリスト・石井光太氏のサイトで知ったのだが、彼はこの方に会いに行ったのだった。そのことも上記ブログに書いてある。