石井ゆかり@筋トレのブログです。
『星読み』もよろしく!

ミスト


なぞなぞ


これはなんでしょう





こたえは




草履。


こうやって組み合わせを選べるのだ。
びーっくり。




最初に見たときは
茄子のオバケかと思った。



黄金の茄子・・・・なんか縁起よさそう(でもなんで一富士二鷹三茄子なんだろうな(謎



昨日、
インタビューシリーズでお世話になった、Wさんこと
吉田美保子さんの個展にお邪魔してきた。
東京は銀座のど真ん中、
銀座もとじさんだ。


吉田さんへのインタビュー
http://d.hatena.ne.jp/iyukari/20080331/p1
会場、銀座もとじ さん
http://www.motoji.co.jp/



絹織物。
このところ、あまやゆかさんとのいくつかのお仕事で
なんとなく着物に接点ができてたのだが
あくまでカジュアルな浴衣や綿の着物ばかりで
本気の、絹の着物の世界には
未だ足を一歩も踏み入れてはいなかった。


なにかこう
キケンな匂いがしたからだ(直観



吉田さんは以前、二年ほどヨーロッパを旅したことがあって
そのときの印象が
今回の作品にはたっぷり、込められている。
霧や、ステンドグラスから落ちる光や
捉えがたいものを縦と横の糸の中に
精緻に、かつ、とても自由に収めてある感じがした。
饒舌な静謐の色彩。
決して押しつけがましくないのだが
見つめているとどんどん印象が変わってくる。
いろいろな色がそこに、浮き上がったり消えていったりする。


これは「作品」だけど、同時に人が身にまとう「衣類」でもある。
インタビューの時、吉田さんが言っていた
着物は、着ている人のためのものである以上に、
周りの人に見せて目を喜ばせるもの
という話を思い出した。



スタッフの皆さんの着物姿もとても美しく
私としては珍しくたくさん写真を撮らせて頂いた(ボケてるけど--;




スタッフの藤さん。渋い色なんだけどどこかしらキュートな感じがあったのは
店内がちょっと暗くて見えづらいんだけど


ナマズの柄の着物だったから、かもしれない。
なんか縁起が良さそうな感じがする(何となく






スタッフの小林さん。
この着物がすごくカッコイイと思って
じっと見てしまった。





和服姿を見るのは初めてだったが
長身の吉田さんは着物をスッキリ着てらして
とても格好よかった。


かっこいい
という感じがするのはなぜだろう。
もちろん、きれいで美しいとも言えるんだけど
自然に出てくる形容詞はなぜか
「かっこいい」
のだ。
強そうでもあり
凛としていて
明るくて
渋い。
スピードもあるし
テンポがある。




吉田さんの作品を
「ちょっと、着た感じをごらんになりませんか」
と言われて
ただ身体に重ねてみるだけかなとおもったら
吉田さんが
「ほんとに着物着たみたいになるんですよ!」
と言ったので


ただのながい反物なんですが・・・

と思いつつ
物は試し

お願いしてみた。



すると




この状態(後ろの白いの)のものが



スタッフの藤さんの手の
ちょいちょいちょいちょい・・・・・




こうなる







のだった。




びっくりして
お上りさん丸出しで写真を撮らせて頂いた。はっはっは。




この布は「モルダウ・ミスト」と名付けられた作品で
一見、白に見えるんだけど
あえかにさまざまな色彩が織り込まれている。
変化に富んだ表情を持った、
スタッフの小林さん曰く
「懐の深い」作品なのだった。
どんな帯でも受け入れてくれる強さがあるのだ、と小林さんが説明してくれた。
いろいろな色の帯を重ね合わせてみると
布の中から、さっきまでは見えなかった色が浮かび上がってくる。
蛍光灯の下で見る色と、
太陽光の下で見る色とが、まるでちがう。
小林さんは反物をお店の外に持っていって、その様を見せてくれた。


水蒸気は、光が当たるとこう、きらきらといろんないろにみえますね、
それこそ虹色に、全ての色がみえてきます、
そういう感じを表現してあるんです
と、小林さんは説明してくれた。
吉田さんが作った作品なのだが
それを、小林さんは自分の言葉にちゃんとひきつけて
そこで、話してくれているのだった。
作品に関する、一つの、心からの「解釈」がそこにあった。


色を入れたいのを、ぐっと我慢するんです、
ここでもう一筋入れたいなー、いや、まだだ、ってね
と吉田さんは笑った。


これには、「ざぐり糸」が使われているんです
と教えてもらった。
座繰糸、と書く。
この糸のことを、私は志村ふくみさんのエッセイで読んだことがあった。
蚕は、繭を、たった一本の糸でつくる、という話だ。
だから、糸の端をみつけてそこを引っ張っていくと
繭はきれいに、ひとすじの糸にもどすことができる
という話だった。
角度によって
布の向こうから、あわい光がきらきらと透け出してくるように見えるのは
その糸の持ち味なのだという。


このやり方はもちろん、とても手間がかかる。
貴重な糸なのだ。
この糸を作った方の娘さんが
ネットで吉田さんをみつけて
「この人なら」と、糸を託したということだった。
親子で吉田さんの工房までいらして、
糸を届けてくれたのだった。


小林さんは、
糸を作るひと、作品をつくりあげるひと、
そしてそれを販売する自分たち、それを着て楽しむ人、
それを見て楽しむ人、のことを
ひとつひとつ語って
右手で、布の上を、糸をたどるようにすうっとなぞって
「そうやってみんな、つながっているんですね」
と言った。
そこにある、織られた布の上に
そのことすべてがあらわれている、というふうに。